20歳未満の飲酒は法律で禁止されています。
酵母とホップが織り成す柑橘系のフルーティさに爽やかな苦みが駆け抜ける大定番のIPA
【飲んでみた感想】
香りは草、柑橘。飲むとまず麦芽の香ばしい風味と若干のカラメル感を纏い、そこから怒涛の青々しい草、草、草。かなり尖った植物感から、ぶん殴られるような強烈な苦みが口いっぱいに広がり、最後に苦みと麦芽の旨みがガチッと噛み合うとても美味しいIPA。ザ・ダンク。青苦いIPAの大傑作。
アルコール:6.0%
IBU(苦さの基準):
untappd:
種類:IPA
容量:350ml
生産地:日本 神奈川県茅ケ崎市
【ブルワリーより】
ホップと酵母の組み合わせにより生絞りの柑橘のような果汁感、心地良く癖になる苦味、それらを受け止める程よいボディでジューシーなIPA に仕上がりました。
*「一房一献」の十周年の為に、美術家のやんツーが手掛けた記念ラベルです。
—————— Memo ——————
クラフトビールとその初期衝動。
今からおよそ10年前、地元のビアパブで飲んだGreen Flash Brewingの「West Coast IPA」が全ての始まりでした。
それまでにも、いわゆる"普通のビール"とは違うものを飲む機会はありました。
"Hoegaarden"に始まり、"Bass Pale Ale"や"CHIMAY"など。
けれども、前述の「West Coast IPA」は一口飲んだ瞬間に電撃がはしりました。よくある表現ですが、本当に電撃がはしりました。
それからというもの、毎週休みになると日銭を握り締め(当時バイトは日払いでした)クラフトビールを求め色々なところへ行きました。
次第に「クラフトビールを仕事にしたい」と思うようになり「どうせやるなら造りたくなるだろう」と意気込み、知識も経験もないままビール道へ。
気づけば醸造所を構え、こうして新しい商品をリリースするために、自分で造ったビールを飲みながらこの文章を書いている。
Passific Brewingの源流を遡った先には、一杯のビールがあり、言い換えると一杯のビールが一人の男の人生を大きく捻じ曲げ、大借金を背負ってまで、ビール工場を作らずにはいられなくなってしまった、という訳だ。
それくらい、"IPA"には思い入れがあり、今でも「一番好きなビアスタイルは?」と聞かれると食い気味に「IPA」と答えている。
時は流れ、当時からは想像もできないほどIPAを取り巻く環境は変わっている。もはやIPAという言葉ではその全てを表現できないほどに。
さて、このビールが何系のIPAか?と聞かれると既存のスタイルだとうまくハマる場所がない絶妙な存在となっていると思う。
言葉で説明するならば「ヘイジーという概念がなかった頃に存在した、フレッシュが故の濁りを纏った、苦味のハッキリしたIPA」と答えるだろう。