20歳未満の飲酒は法律で禁止されています。
ニュージーランド産ホップをガッツリ効かせた華やかで後味の程よい苦みが嬉しいDDHウェストコーストIPA
※スタイルから想起する色味よりはやや濁りがある印象です。ご留意ください。
アルコール:6.5%
IBU(苦さの基準):35
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種類:DDHウェストコーストIPA
容量:350ml
生産地:日本 京都府京都市
【ブルワリーより】
現代IPAの進化形!パッションフルーツやパパイヤのようなトロピカルアロマを効かせたダブルドライホップIPA
【味わいの特徴】
トロピカルシトラスのフレーバーを中心に、テルペンとチオールが主導するアロマ重視のダブルドライホップIPA。パッションフルーツ、グアバ、パパイヤ、タンジェリンといったアロマが広がります。しっかりとしたホップのフレーバーとバランスの取れた苦味を、軽めのボディが支え、モルト由来のハチミツや焼き菓子のようなニュアンスも感じられます。クリーンでドライな後味に仕上げた、パンチの効いたモダン・ウエストコーストスタイルIPA。
【相性の良い食事】
ハーブを効かせたエシャロットのタルトタタン、名残ハモの湯引きと香味野菜のビネグレット、鶏もも肉とセロリのクリーム煮
【名前の由来】
歴史に裏打ちされた伝統的なビール醸造とは別に、まだ見ぬ味わいや香りを追い求める醸造家の挑戦は今も尚とどまることを知らず、その結果これまでに数々のトレンドを生み出してきました。その背景には、時代の先端を行く科学とテクノロジーの進化があり、新たなホップが次々と開発され、次世代のスターとしてビールの歴史に新たな1ページを刻み続けています。
このラボ「変革」は、そうした最先端技術から生まれた香り高いホップを駆使し、IPAの常識を打ち破る、まだ誰も体験したことのないビールを生み出す実験室。そして2025年、最新のIPA像を体現する4つのプロジェクト──「アリオン」「ヲリオン」「ハベリオン」「ソカリオン」──を発表します。
【醸造家の声】
これまで多くの実験的なビールを輩出してきたKBC2.0から香り成分”チオール”を主役に据えたIPAミニシリーズ「ラボ変革」。その第一弾は、パッションフルーツや柑橘、さらに幅広いトロピカルフルーツのキャラクターをふんだんに詰め込んだウェストコーストスタイルのダブルドライホップIPA「アリオン」です。
ホップに含まれる目に見えない香り成分”チオール”を扱うのは楽しくもあり、同時に挑戦でもあります。なぜなら、仕込み段階で感じられる香りや風味が、完成したビールにそのまま現れるとは限らないからです。チオールに関する世界的な研究は日夜、進められているのですが、その実態はまだ解明され始めたばかりで、どのホップにどのチオールが含まれているのか、そしてそれらの驚くべき香気成分をどうすれば最大限引き出せるのか、は私たちも、日々のビール造りを通して、試行錯誤しながら学んでいるところです。この「ラボ変革」では、現時点で到達しているチオールに関する知識や技術をフルに活かしたビールを造る、という目的で4つの異なるIPAを造ることにしました。
今回のベースは、西海岸スタイルを踏襲し、シンプルにピルスナーモルトを主体に構成しています。そこに少量のハニーモルトとウィートモルトを加え、淡い色味を保ちながらも、ほんのりとしたボディ感を与えています。
ホップは2種類のチオール属性を持ったものをブレンドしました。「フリーチオール(ふわふわと出てくる通常の香り成分)」と「結合型チオール」です。結合型チオールは、ホップ内に閉じ込められた香り成分で、マッシュ段階や発酵中期に投入し、酵素や酵母のはたらきによって、ロックが解除され、香気成分が解放される性質を持っています。フリーチオールが豊富なホップは、一般的な使用法(煮沸後半やドライホップ)で投入しました。さらに、結合型チオールを多く含む「Super Sauvin」を使用し、力強いパッションフルーツに、ほのかにグレープフルーツを思わせる柑橘のニュアンスを持つアロマを狙いました。
NZ産Cascade、Super Sauvin、Southern Cross、Anchovy、そしてCitraというホップ界の豪華な顔ぶれが揃い、ベースはウェストコーストスタイルながら、前代未聞のホップ投入量により、最終的にはビールにヘイジー(にごり)ももたらされました。
まさにチオールの世界を探求するための遊び心あふれる実験作であり、世のホップラバーの夢を叶えるような究極の一杯に仕上がったといってもいいでしょう。