【2/7(金)予定・必ず合計「6本」以上になるようご注文下さい】伊勢角屋麦酒 カドラボ029(ISEKADOYA BEER KADOLABO 029)

4,900円(税込5,390円)

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20歳未満の飲酒は法律で禁止されています。

林檎の香味と爽やかな後味が楽しめるハードサイダーにバラの蒸留液、赤ワインパミスなどを漬け込んで仕上げた一本

※※注意※※
本ビールを含み、合計6本以上になるようご注文下さい(5本以下の数量でのご注文は申し訳ありませんがキャンセルとなります)
キャンセル時にメールやお電話でのご連絡は致しませんのでご注意ください。
倉庫受け取りでのお取り置き分への追加、過去オーダーとの同梱の方は全てのオーダー合計で6本以上になればOKです。
極めて流通量が少ないためおひとり様一本までとさせて頂きます。


アルコール:6.5%
IBU(苦さの基準):
種類:ハードサイダー
容量:750ml
生産地:日本 三重県伊勢市

【ブルワリーより】

シードル/サイダーは、リンゴ (Malus domestica) などの果物の果汁を発酵して製造される含炭酸アルコール飲料である。伝統的なシードルはリンゴ由来の風味を活かしたシンプルな造りだが、近年では他のフルーツやハーブを用いたモダンなスタイルも登場し、多様な味わいが楽しめる。
ISEKADOでは、2021年に「雪りんごシードル」として初めてシードルを醸造した。しかし、その仕上がりは非常に淡泊で、満足のいくものではなかった。食用リンゴの品種は欧米のシードル向けリンゴと比べて酸やフェノール類が少なく、発酵後の味わいが単調になりがちであることが原因だった。また、発酵プロファイルがニュートラルなAmerican Ale酵母を使用し、味の複雑さを引き出す要素を加えなかったことも影響した。
この経験を踏まえ、2023年には「KADOLABO 013 Apple Harvest Trip」を醸造。日本の食用リンゴ品種を活かしながら、酸味や複雑な風味を付与する工夫を凝らした。高乳酸生産酵母を用いた酸味付け、ワインパミスの漬け込み、ドライホップといった手法を組み合わせ、満足感のある仕上がりを目指した。
そして2024年、さらなる改良を加えたハードサイダーを醸造した。前回の振り返りをもとに、リンゴ品種の選定から見直し、後からの味付けに頼りすぎず、リンゴの持ち味を活かしたサイダー造りを目指した。
今回使用したリンゴは3種類。「ふじ」と「グラニースミス」は昨年に引き続き、長野県の水野農園から調達した。加えて、新たに青森県産の希少な赤肉リンゴ「御所河原」を採用。一般的なリンゴと異なり果肉まで赤く、アントシアニンを豊富に含むため、サイダーのボディやテクスチャーに寄与し、さらに通常のサイダーとは異なる液色をもたらすことを期待した。
アントシアニンは酸化によりオルトキノン類やフラボン類に変化することが知られている。さらに重合化反応でタンニン様化合物が形成されることもある。概して、苦味・渋みを増していく変化を生じる。アントシアニンを豊富に含むリンゴ果汁をもとにサイダーを作るにあたり、ビール醸造のセオリーとは異なり、発酵前のエアレーション以外のポイントでも酸素を含ませた。結果、濃密な赤ワインを思わせるザラっとしたタンニン感を得ることができた。その反面、色調の退色による美しい赤味ではなくなってしまったのは残念だった。
この御所河原から得られた個性を活かすため、後からの味付けは前回よりも控えめに調整した。色味と風味の調和を図るために、バラの蒸留液、赤ワインパミス、熟成ホップを少量加え、香り・色・渋みを補完し、豊かな風味と口当たりを持つサイダーに仕上げた。フレッシュなリンゴの香りを主に、バラのフローラルな香りと赤ワインパミスのラズベリーやチェリーのようなニュアンスも感じられる仕上がりとなっている。
ビールとは異なるシードル造りの難しさを実感しつつも、ひとつひとつの工程を慎重に進め、自分たちの理想とする味に近づけることができた。この試みを通じて、KADOLABOならではのシードル/サイダーの可能性を探る挑戦はまだ続く。来年以降もさらなる深化を目指し、ビール醸造の視点を活かした独自のシードル造りを追求していく。

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